|   | ハイツの花だより |  |
ビワ (枇杷・常緑高木)ビワ、この果物が店先に並び始めると、「もうすぐ夏か・・」と感じる初夏の果物です。太陽のような色のビワですが、種が大きくて食べるところが少ないから嫌いと言う人もいます。食用価値の高い大きな物が栽培されるようになったのは幕末の天保・弘化年間(1830~48)で、清の南部から長崎代官所にもたらされ、近郊の茂木に大果品種の種を播いてからとされます。以後、品種改良が為され今に至っております。 日本原産は小さく食用価値はなかったそうです。平安時代前期に編まれた「延喜式」にも多くの句が残されていますが、その時は「比波」と書き「ヒハ」と濁らず読んだようです。
11~1月頃枝先に褐色の綿毛をかぶった円錐花序に白い小花を多数付け果実の香りがします。バラ科は文字どおり花も実もある仲間が沢山あります。ウメ、モモ、サクラ、スモモ、イチゴ等々沢山ありますが、ビワもまたその一つです。 ビワは、種も葉も材も含め利用価値が高く、手始めは果実酒。薬効に至っては、下痢止め、気管支炎の咳止めを始め大変多くの効能が羅列されています。材としては粘りがあり、折れにくいので木刀や杖を作るのに適しています。 私は「葉」で化粧水が作れると聞いて挑戦した事が有りますが大失敗をしました。民間療法を用いるときは注意をしましょう。
一口メモ 有名品種名「茂木」は ⇒ 最初に播かれた地名から もう一つの品種名「田中」は ⇒ 長崎から東京に持ち帰った植物学者 田中芳男の名に因む
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